時計に詳しくない方でも「高級時計が高く売れる」ことはご存知ですね。
ブランド品にはバッグや靴、服、アクセサリーなど様々なアイテムが存在しますが、その中でも時計は圧倒的な換金率を誇ります。
では具体的に時計はいくらで売れるのでしょうか?
そこで、東京 銀座の時計専門店GINZA RASINにおいて、各ブランドの販売額と買取額を基に、買取率(換金率)を算出してみました!買取率が高いほど、「購入価格に対してお得に売れる」「リセールバリュー・資産価値が高い」ことを意味します。
さらに、買取率から、ご自身がお持ちの時計が大よそどれくらいの買取査定額がつくのかの、一つの指標になるでしょう。
※2022年の各ブランドの、当店GINZA RASINでの販売金額(中古品)と個人買取金額の合計値から算出しています。実際の買取率はモデルやコンディションに応じて大きく異なりますので、参考程度にお読み下さい。
目次
高級時計の定義と買取率
高級時計は概ね30万円以下のエントリーモデル、100万円以下のミドルクラスモデル、それ以上のハイエンドモデルに分類され、各分類ごとに有名時計ブランドが点在します。
幾らの時計から高級時計であるかは個々の価値観にもよりますが、一般的には20万円以上の時計が高級時計に分類されるでしょう。
また、高級時計がどのくらいの価格で売れるかどうかの指標に「買取率」がしばしば使われます。
買取率とは購入価格に対して何%で売れるかを表しており、そのブランドの買取需要を知る上で大きな参考になる数字です。例えば100万円で購入したブランド時計が50万円で売れれば、その品の買取率は50%ということになります。
さらに、平均的な買取率が50%のブランドだとしたら、ご自身がお持ちのモデルも大よそ購入金額の50%で売れる、といった一つの目安ができます。
なお、冒頭でも注記させて頂いたように、データとして用いた販売金額は中古品が基礎となります。
そのため並行輸入店で新品、もしくは正規店で定価でご購入された方は、もう少し換金率が下がることをご理解ください。
主要時計ブランドの買取率
ブランド名 | 平均販売金額 | 平均買取金額 | 平均買取率 |
---|---|---|---|
ロレックス | 2,425,635円 | 2,084,901円 | 86.0% |
ヴァシュロンコンスタンタン | 2,889,823円 | 2,330,581円 | 80.6% |
オーデマピゲ | 4,905,483円 | 3,946,515円 | 80.5% |
パテックフィリップ | 5,519,884円 | 4,212,575円 | 76.3% |
ウブロ | 1,229,732円 | 892,154円 | 72.5% |
チューダー | 479,890円 | 329,049円 | 68.6% |
パネライ | 675,755円 | 462,821円 | 68.5% |
ブレゲ | 1,918,400円 | 1,270,500円 | 66.2% |
ハリーウィンストン | 1,911,950円 | 1,262,500円 | 66.0% |
グランドセイコー | 448,982円 | 295,951円 | 65.9% |
ゼニス | 646,540円 | 424,750円 | 65.7% |
カルティエ | 631,960円 | 414,711円 | 65.6% |
シャネル | 562,531円 | 363,125円 | 64.6% |
フランクミュラー | 533,079円 | 327,655円 | 61.5% |
ランゲ&ゾーネ | 5,810,000円 | 3,524,286円 | 60.7% |
ブランパン | 826,889円 | 497,778円 | 60.2% |
パルミジャーニ フルーリエ | 1,532,600円 | 910,000円 | 59.4% |
IWC | 670,726円 | 393,248円 | 58.6% |
タグホイヤー | 300,073円 | 175,107円 | 58.4% |
ジャガールクルト | 851,011円 | 495,132円 | 58.2% |
オメガ | 606,306円 | 346,057円 | 57.1% |
ブライトリング | 467,220円 | 265,300円 | 56.8% |
ショパール | 468,000円 | 197,000円 | 42.1% |
ブルガリ | 340,000円 | 135,000円 | 39.5% |
ロレックスの平均買取率
平均買取額:約 2,084,901円
平均販売額(USED品):約 2,425,635円
平均買取率:86.0%
人気ナンバーワンの時計ブランド・ロレックス。平均買取率でも、ナンバーワンクラスを誇ります。
どのブランドも、各シリーズやモデルによって買取率が高いもの・低いものが混在しますが、ロレックスは代表的なモデルに関して言えば、概ね60~70%以上の買取率が算出されます。現行は比較的買取率が高く、5桁リファレンスは少し買取率が下がる傾向があるようです。とは言え、スポーツモデルを中心に近年では5桁リファレンス(いわゆるポストヴィンテージ)の相場上昇は目覚ましく、これに伴い全体的に買取価格も吊り上がっております。
なお、デイトナやGMTマスターII、エクスプローラー、サブマリーナ等のスポーツモデルは、80%…中には90%を超える買取率の個体も多く存在します。ここ1・2年はリセールバリューの高さが大手メディア等でも報じられるようになり、注目度は高まるばかりです。
ヴァシュロンコンスタンタンの平均買取率
平均買取額:約 2,330,581円
平均販売額(USED品):約 2,889,823円
平均買取率:80.6%
世界三大時計の一角を成すヴァシュロンコンスタンタン。1755年の創業以来、一度も経営が途切れることなくひた走ってきた由緒正しい老舗ブランドでもあります。とりわけキャビノティエ(しばしば同社が時計職人を表す際に使う用語)が生み出す傑作の数々はまさに雲上ブランドの仕事です。
もっとも、ヴァシュロンコンスタンタンはこれまで「リセールバリュー」といった意味ではあまり注目されてきませんでした。しかしながら2022年は当店の買取率で第2位!80.6%と、きわめて高いリセールバリューを示唆しております。
スポーツラインのオーヴァーシーズの価格高騰が続き、最近ではやや落ち着いてきてはいるものの、高水準の相場が続いております。さらにドレッシーなパトリモニーや独創性溢れるヒストリーク アメリカンでも確かな存在感を示しており、時計好事家らの心を掴んで離しません。
オーデマピゲの平均買取率
平均買取額:約 3,946,515円
平均販売額(USED品):約 4,905,483円
平均買取率:80.5%
パテックフィリップ・ヴァシュロンコンスタンタンと並んで世界三大時計ブランドに名を連ねるオーデマピゲ。1875年の創業以来、一度も経営が創業者一族の手を離れていないという、大変稀有なブランドでもあります。この背景から、しばしば「経営者に選ばれる時計」としても語られています。
フラグシップは1972年に誕生したロイヤルオークですが、1993年に同シリーズをさらに力強くしたロイヤルオーク オフショアを、そして2019年には全く新しいコンセプトとなるCODE11.59を打ち出しており、そのいずれもが高い買取率を誇ります。
もともと資産価値が高かったことに加えてロイヤルオーク人気が急騰した結果、2020年と比べて販売・買取価格ともに50万円程度も値上がりすることとなりました。
パテックフィリップの平均買取率
平均買取額:約 4,212,575円
平均販売額(USED品):約 5,519,884円
平均買取率:76.3%
世界三大時計ブランドの中でも、さらに最高峰の呼び声高いパテックフィリップ。
まるで工芸品のように美しく完成されたデザインと、世界最高峰の時計製造技術によって輩出されるムーブメントは、古今東西の時計好事家から憧れられてきました。
当然ながら「資産価値」においても世界最高峰です。
この資産価値は、「超絶技法が用いられたグランドコンプリケーション」「一点モノのアンティーク」などといったオークション級のタイムピースでなくとも、ステンレス製スポーツモデル等定番モデルによって下支えされています。
なお、従来もパテックフィリップのこういった資産価値は時計ユーザーの知るところでしたが、近年ではノーチラスやアクアノートといったスポーツラインに圧倒的な需要集中が目立ちます。世界的な需要に市場の流通は追いついておらず、一部の人気モデルはステンレススティール製であっても1000万円近く、あるいはこれをはるかに凌ぐ相場で売買されることも!
一方で本稿でご紹介する買取率はスポーツラインのみの数値ではないため、パテックフィリップ全体の相場が上昇し、より高いリセールバリューを誇ることを示唆します。
ウブロの平均買取率
平均買取額:約 892,154円
平均販売額(USED品):約 1,229,732円
平均買取率:72.5%
新進気鋭の高級ブランド・ウブロ。そのダイナミックなデザインと革新的なコンセプトから、こちらも「成功者が身に着ける」と言われるブランドです。
代表作はビッグバンですが、薄型で上品なクラシックフュージョン、角形のスピリット オブ ビッグバンなど、シリーズ全体を通して高い需要が見られます。
また、新品と中古の価格差が比較的少ないブランドですので、値崩れしづらいことを意味します。
チューダー(チュードル)の平均買取率
平均買取額:約 479,890円
平均販売額(USED品):約 329,049円
平均買取率:68.6%
チューダーは、ご存知ロレックスのディフュージョンブランドとして誕生しました。
今なお兄弟分といった扱いですが、その実ロレックスとは全く異なる路線を歩んでおり、ブラックベイやぺラゴスシリーズを中心に、独創性溢れるシリーズ展開を行っています。
ロレックス譲りの堅牢で実用性に優れた時計製造を行っているため、エントリープライスにもかかわらず安定した買取率を有してもいます。
また、生産終了モデルは相場が上がりやすい傾向にあり、この点でもロレックスと血肉を分けた存在であることがわかります。
パネライの平均買取率
平均買取額:約 462,821円
平均販売額(USED品):約 675,755円
平均買取率:68.5%
軍用時計をルーツに持つだけあり、パネライもまた経年使用に耐えうる堅牢で高品質な時計を製造し続けてきたブランドです。
民生市場に乗り出したのは1993年と後発ですが、瞬く間に世界中で人気を獲得するようになったのは自明の通りです。ちなみに2000年代より時計業界に根付く「デカ厚」ブームを牽引したのも、パネライでした。
シリーズとしてはルミノールとラジオミールが基本ですが、その中で1950ケース、サブマーシブルなど、派生モデルを豊富に持つこともパネライの魅力の一つです。
ブレゲの平均買取率
平均買取額:約 1,270,500円
平均販売額(USED品):約 1,918,400円
平均買取率:66.2%
天才時計師のDNAを受け継ぐブレゲは、現在オメガなどが属するスウォッチグループのハイエンドラインを担います。
少量生産のため定価や販売額はどうしても高くなりますが、その分リセールバリューも高い傾向にあります。
特にマリーンシリーズやクラシックシリーズ等はブレゲらしさを感じられるとあって、中古市場できわめて高い需要を獲得しております。
ハリーウィンストンの平均買取率
平均買取額:約 1,262,500円
平均販売額(USED品):約 1,911,950円
平均買取率:66.0%
1932年、アメリカ ニューヨークで誕生したハリーウィンストンは「キング・オブ・ダイヤモンド」として大変高名ですが、実は時計製造にも一家言持ちます。
1989年に時計製造に参入して以降、得意のハイジュエリーウォッチはもちろん、レトログラードやデュアルタイム、あるいは永久カレンダー等、屈指のコンプリケーションも手掛けてきました。
ハイグレードなダイヤモンドの選定、高度なセッティング、ムーブメント製造、あるいは時計への極上の仕上げ・・・職人技によって生み出された至高の名品の数々は時が経っても値崩れしづらく、高い資産価値を有します。
グランドセイコーの平均買取率
平均買取額:約 295,951円
平均販売額(USED品):約 448,982円
平均買取率:65.9%
わが国が誇るグランドセイコー。老若男女問わず、幅広い層に支持されていますね。
確かな精度と品質を誇るグランドセイコーの評価は国内外で高く、一過性の人気に留まらない、確かな価値を有します。
2017年以降は母体のセイコーから独立して高級化路線・積極的な海外展開をスタートさせており、この戦略が功を奏して各店舗高い買取率でグランドセイコーを欲することとなりました。
なお、通常モデルよりブティック限定モデルの方が買取率が高くなります。
ゼニスの平均買取率
平均買取額:約 424,750円
平均販売額(USED品):約 646,540円
平均買取率:65.7%
「時計を買うならゼニス!」こう決めている愛好家は少なくありません。
ロレックスやオメガに比べると一般的なメジャー度合は低いかもしれませんが、時計業界では知る人ぞ知る。1969年に開発された傑作クロノグラフ「エルプリメロ」を中心に、確かな技術遺産と革新性を巧みに融合させた高級時計をラインナップしております。とりわけ革新性は他の追随を許さず、新ムーブメントや新コレクションの開発にも余念がありません。この時計製造への情熱というロマンに、心打たれる時計好きが少なくないのです。
こういった人気は、リセールバリューの根強さに繋がります。また、歴史が長いゆえにしっかりとした中古市場を確立しており、活発な売買が行われていることから、多くの時計店で積極買取したいブランドの一つとなっております。
カルティエの平均買取率
平均買取額:約 414,711円
平均販売額(USED品):約 631,960円
平均買取率:65.6%
レディースの高級時計と言えば、まずカルティエを思い浮かべるでしょう。確かにタンクフランセーズ、タンクソロ、バロンブルー、パンテールなど、カルティエが手掛けるレディース名作時計の数々は、枚挙にいとまがありません。また、クリスマス時期になると、シャネル同様にレディースの買取率が高まる傾向にあります。
一方でメンズカルティエもまた、多くの男性陣にとって定番です。「世界で初めての本格メンズ腕時計」としての歴史を持つサントス、ダイナミックなカリブル ドゥ カルティエ、スポーティーとドレッシーが融合したドライブ ドゥ カルティエなど、様々な顔ぶれが存在しており、カルティエ人気を牽引します。
シャネルの平均買取率
平均買取額:約 363,125円
平均販売額(USED品):約 562,531円
平均買取率:64.6%
シャネルはメンズ・レディースともに高い安定率を誇るブランドです。それは、男女ともに長年安定した需要を獲得しているため。
特にプレゼントとして人気で、レディースモデルなどはクリスマスシーズンを迎えると一気に買取率が高まります。
有名どころはJ12ですが、プルミエールやボーイフレンドなども価値は安定的。近年では小規模時計メーカーやムーブメントメーカーに対してM&Aを行い、高度な時計製造技術を進化させていっております。
フランクミュラーの平均買取率
平均買取額:約 327,655円
平均販売額(USED品):約 533,079円
平均買取率:61.5%
お洒落で独創的なデザイン性が、幅広く人気のフランクミュラー。当ブランドも、メンズ・レディース問わず高級時計としては定番ブランドになります。
カサブランカ・ロングアイランド・トノーカーベックス。さらにはヴァンガードにコンキスタドールなど本当に豊富なシリーズがあるため、一概に平均買取率だけでお得感を語ることはできません。
そのためお持ちのモデルの価値が知りたい方は、ぜひお問い合わせください。
ランゲ&ゾーネの平均買取率
平均買取額:約 3,524,286円
平均販売額(USED品):約 5,810,000円
平均買取率:60.7%
ドイツはグラスヒュッテで誕生し、同地を「時計製造の聖地」にした立役者的存在です。
第二次世界大戦やその後のドイツ東西分裂の荒波で一時は時計市場から姿を消すものの、1990年代に復活。1994年に復興後初となるコレクションを発表させました。
この復活劇もさることながら、ランゲ&ゾーネは工芸品のように作りこまれた美しい時計製造で人々を魅了します。とりわけムーブメント製造の美技は他の追随を許さず、愛好家の所有欲を刺激します。
内外ともに手作業によるところも多く、その分どうしても価格は高くなりがち。一方で子々孫々に受け継げるという性質が、確かな資産価値に繋がっており、例年買取率も高い水準です。
ブランパンの平均買取率
出典:https://www.blancpain.com/ja
平均買取額:約 497,778円
平均販売額(USED品):約 826,889円
平均買取率:60.2%
クォーツショックによって一時休眠するものの、現存する時計ブランドでは最古と言われるブランパン。その創業は、1735年となります。
クォーツショックは1969年にセイコーが市販化した「アストロン」を皮切りに、伝統的な機械式時計からクォーツ式時計が市場シェアを奪っていった時代を指しますが、ブランパンは1983年に休眠から復活して以降、「機械式時計のみを作る」ことにこだわり、機械式時計のシェア復活に大きく貢献することとなりました。
高い時計製造技術とデザイン力によって「フィフティファゾムス」「エアコマンド」「ヴィルレ」などといった銘コレクションを多数有しており、長年根強い支持を得続けるブランドです。
パルミジャーニ フルーリエの平均買取率
出典:https://www.facebook.com/ParmigianiFleurier
出典:https://www.blancpain.com/ja
平均買取額:約 910,000円
平均販売額(USED品):約 1,532,600円
平均買取率:59.4%
天才時計師ミッシェル・パルミジャーニ氏によって1996年に創業されたパルミジャーニ フルーリエ。氏はブレゲの歴史的銘品の修復やスイス・フルリエ地方の規格「カリテ フルリエ」の創設に尽力するなど、時計業界にとっても意義深い人物です。
メジャーブランドと比べると知名度は後塵を拝しますが、パルミジャーニ フルーリエのマニュファクチュールで紡がれる美しく極上の時計はあこがれの的。近年ではラグジュアリー・スポーツウォッチ「トンダ」によって人気が急上昇しており、買取市場でも目立った存在となっております。
IWCの平均買取率
平均買取額:約 393,248円
平均販売額(USED品):約 670,726円
平均買取率:58.6%
スイスの時計メーカーではあるものの、その多くがフランス寄りのジュネーブやル・ロックルに本拠地を構えます。しかしながらIWCは、ドイツにほど近いシャフハウゼンで生まれ育ちました。
そのため質実剛健なものづくりに長けており、性能の高さ・機能美、そして高度な設計力に定評があります。
ブランド全体の平均買取率は67.2%ですが、ポルトギーゼやパイロットウォッチなどの人気モデルは、70%を超える買取率になることも珍しくありません。
タグホイヤーの平均買取率
平均買取額:約 175,107円
平均販売額(USED品):約 300,073円
平均買取率:58.4%
スポーティーなフォルムに加え、確かな性能を誇るタグホイヤー。30代男性から熱い支持を受けているブランドです。
メンズ・レディース全てのモデルを統合すると例年の平均買取率は40%程度ですが、これはタグホイヤーの価格帯が広いことに起因します。タグホイヤーは新品並行輸入価格20万円前後で購入できる入門機から70万円オーバーのハイエンドモデルまで、多彩な展開を行っていることを示唆しているのです。
そのため人気の高いカレラシリーズなどの平均買取率は、60%を超える数値となっております。
ジャガールクルトの平均買取率
平均買取額:約 495,132円
平均販売額(USED品):約 851,011円
平均買取率:58.2%
ムーブメント・ケース全てを自社で一貫製造する、こだわりのジャガールクルト。また、時計業界でもきわめて厳格と言われる「1000時間マスターコントロール」規格を採用し、約41日にも渡って製品検査を行っている、非常に質実剛健なブランドです。
しっかりと作りこまれた時計は経年にもよく耐え、値崩れしづらさに繋がります。
オメガの平均買取率
平均買取額:約 346,057円
平均販売額(USED品):約 606,306円
平均買取率:57.1%
ロレックスと双璧を成す知名度を持つオメガ。
優れた生産体制を有することからコストパフォーマンスの高さでも知られており、「初めて買った時計はオメガだった」という方もいらっしゃるでしょう。
売買が活発ですので、売りやすいブランドの一つです。特にスピードマスター,シーマスターといった人気ラインは、モデルによって70%の買取率を誇ります。
ブライトリングの平均買取率
平均買取額:約 265,300円
平均販売額(USED品):約 467,220円
平均買取率:56.8%
クロノグラフの雄として時計界に君臨するブライトリング。「時計ではなく、計器」という言葉を表す普遍的なデザインは、一目見てブライトリングだと分かるほど強い存在感を放ちます。
特にナビタイマーやクロノマット、スーパーオーシャンといった定番モデルは需要が高く、安定した価格で買取されています。
設計が堅牢なため耐久性に富み、一大中古市場を形成していることもブライトリングの買取率に一役買います。
ブルガリの平均買取率
平均買取額:約 135,000円
平均販売額(USED品):約 340,000円
平均買取率:39.5%
まもなく創業140年を迎えんとする高級ファッションブランド「ブルガリ」。
時計製造においても一目置かれており、イタリアンデザイン溢れる創造性とスイスの熟練技術とを融合して生まれた「ブルガリブルガリ」は20代・30代の男性から熱い支持を受けています。
ちなみに前述したパテックフィリップのノーチラスやオーデマピゲのロイヤルオークをデザインした天才デザイナー故ジェラルド・ジェンタ氏の名前を受け継ぐブランドは、ブルガリ傘下としてDNAが受け継がれております。
定価10万円以下の時計の買取率について
エントリーモデルの中でもハミルトン・オリス・ユンハンスといったブランドは、平均売価が10万円台とリーズナブルな価格です。もっとも、その分買取金額はシビアな結果になることが多いです。
時計買取店は買取した時計をメンテナンスしてから再販売するため、販売予定額からメンテナンス費と利益を差し引いた価格を査定額として提示します。
定価が10万円の時計を例にして考えると、
・定価10万円
・新品並行相場8~9万円
・中古の販売相場6万円
ぐらいになることが多いです。
オーバーホール(分解掃除)費用はおおよそ3~4万円程度かかりますので、その分が差し引かれています。
しかしながら全く価値がないわけでは、当然ありません。次の時計を購入する際の下取りにされる方は少なくありません。
※非常に状態が良くメンテナンスの必要が無い場合は、もう少し高い金額がつくこともあります。
カジュアル時計の買取について
ちなみにダニエルウェリントン・ポールスミス・スカーゲンといったカジュアル時計はさらに買取金額が安くなります。
カジュアル時計は機械式ではなくクォーツ時計であるため、いわば消耗品です。
大半のカジュアル時計は数万円で買えますが、売る場合は数千円の査定金額となれば良い方ではないでしょうか。
箱や保証書といった付属品がない場合は最悪数百円になることもあります。時計というよりは雑貨である認識の方が良いかも知れません。
まとめ
ご覧いただいたように、高級腕時計はブランドによって買取率は大きく異なります。
購入時は自分の好きなブランドの時計を購入すれば問題ありませんが、売る時は需要の高いブランドの方が高く売れるわけです。
もし、時計に関して絶対的なこだわりがないのであれば、買取率の高いブランドを選んだ方が得、といった考え方もあります。
なお、繰り返しになりますが上記の買取率は中古の販売額を基準としています。新品や定価で購入した場合など、ケースによって前後しますし、モデルによっても異なります。
またロレックスのスポーツモデルは定価を超えるプレミア価格で取引されているモデルが多く、上記の数字は当てはまらないかもしれません。
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この記事を監修してくれた時計博士
田中 拓郎(たなか たくろう)
- (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
- 高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB・システム系全般を担当している。
時計のマーケットに非常に精通しており、買取相場や買取お役立ち情報はもちろん、リユース業界の報道や最新ニュースなど、幅広い分野で監修に携わっている。
また、スイスで行われる腕時計見本市の取材も担当してきた。得意なブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年。