ロレックスを売る際、ご自身でメーカーや修理業者にオーバーホールを依頼してから、買取に持ち込まれる方が多いです。
確かにオーバーホールが施された時計は、買い取った後にメンテナンスを施す必要がないため、査定額は上がります。
しかし、売りに出す側が得をするかというと、それは否です。
今回はロレックスの正規オーバーホール料金を例に、買取前のメンテナンスの損得について解説いたします。

目次
ロレックスを売る際にオーバーホールは不要
まず結論をいうと
ロレックスを売る際にオーバーホールをしてから売りに出す必要はありません。
何故ならば、オーバーホールによる査定アップ額よりも、ロレックスのオーバーホール代の方が高くなってしまうからです。



思っているほど査定アップされない理由
査定アップを狙い、オーバーホールをしてから売りに出したけど、思ったよりも査定アップしなくてガッカリした。という声をよく聞きます。
それもそのはず、オーバーホールをしてからロレックスを持ち込んでも「1万円」ほど上乗せされれば良い方であり、オーバーホール料金の方が高くついてしまうのです。
しかし、何故オーバーホールをしても査定額があまり上がらないのでしょうか?
その理由は個人と業者の修理費の違いにあります。



買取店は、自社で再販売する仕組みをもっており、コストを抑えて販売につなげるために、自社または提携工房にてメンテナンスを行います。
自社で修理を行えばコストは人件費のみですし、提携工房でメンテナンスしても「業者価格」でメンテナンスを行えるため、個人のオーバーホール価格よりも遥かに安い価格で修理が行えます。
そのため、ロレックスを売ろうと考えている方が「最高のコンディションにした!」と思っても、実は買取業者はその費用の半分以下で修理・メンテナンスを行うことができるため、自社かかるコスト分しか上乗せすることはできないのです。
最後に
正規オーバーホール代をご覧いただければお分かりいただけると思いますが、オーバーホールをしてからロレックスを売りに出して得をすることはまずありません。
もし、手持ちのロレックスを売りに出したいと思った時は、付属品を揃え、外装のみを綺麗にしてからお持ち込みください。
この記事を監修してくれた時計博士


 
		

 
		南 幸太朗(みなみ こうたろう)
- (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
- 高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代から腕時計好きで、大学卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売・仕入れの経験を経て2016年3月より本店 店長へ就任した。
得意なブランドはロレックス・パテックフィリップ・オーデマピゲだが、幅広い知識のもと、あらゆる商品情報や相場の造詣が深い。時計業界歴10年。




 
		



























































